2021.09.03
ステンレス
ステンレス鋼の耐食性について
優れた耐食性を有するステンレス鋼ですが、ステンレス鋼の中にも様々な種類があり、
鋼種ごとの成分によって腐食や錆に対する耐食性が異なります。
耐食性を示す指標として、孔食指数があります。
■ 孔食指数の求め方
孔食指数 = Cr + 3.3Mo + N
※Cr:クロム含有量、Mo:モリブテン含有量、N:窒素含有量
※オーステナイト系 N=16、フェライト系 N=0 (求め方は諸説あります。)
■ ステンレス鋼の孔食指数(代表鋼種)
孔食指数が高いほど、耐食性に優れていることを示します。
鋼種 | Cr | Mo | N | 孔食指数 |
SUS304 | 18.00~20.00 | – | – | 18.0~ |
SUS316 | 16.00~18.00 | 2.00~3.00 | – | 22.6~ |
SUS430 | 16.00~18.00 | – | – | 16.0~ |
SUS429 | 14.00~16.00 | – | – | 14.0~ |
SUS439 | 16.00~19.00 | – | – | 16.0~ |
SUS432 | 17.00~20.00 | 0.40~0.80 | 0.025以下 | 18.3~ |
SUS436 | 16.00~19.00 | 0.75~1.50 | 0.025以下 | 18.5~ |
SUS444 | 17.00~20.00 | 1.75~2.50 | 0.025以下 | 22.8~ |
SUH409 | 10.50~11.75 | – | – | 10.5~ |
※上記はあくまで参考値であり、化学成分は材料メーカーによって異なる場合があります。
※孔食指数は耐食性を示す1つの目安であり、環境や条件によっても耐食性は異なります。
※ステンレス鋼の種類は、上記の他にも多種ございます。
上記では、ステンレス鋼の耐食性についてご紹介しましたが、
鋼種によって特徴や材料価格も異なります。
用途に適した材料選定をすることで、加工不良の解消につながることや、
オーバースペックの鋼種をグレードダウンすることで、材料費削減につながります。
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